(仮)

ヲタクでバンギャがジャニヲタになった。

前に書いた舞台の考察を投下してみた

今年の夏に坂本さん主演で公開された舞台「君が人生の時」の考察です。元々メモに書いてスクショしてツイッターにUPしたものです。せっかくなのでこっちにも…

 

以下メモのコピペです。

 

私2回観劇、友人M1回観劇

2人とも戯曲集、時代背景の知識・予習ナシでプログラムも見てない

ただのヲタク

 

観劇後記憶を掘り起こして考察してみました。

流れが違うとこもあるかもしれませんが、これで考えると納得できるというまとめにたどり着きました。

私たちなりの考察ってことで広い心で見ていただけると嬉しいです。

 

 

ジョーはある程度未来を予測できた。

これは予知能力とかではなくて、ジョーの今までの経験や知識、生まれ持った感性とかいうやつでこれから起こりうる物事の可能性を考えつくことができた。でもそれは可能性であって絶対ではない。だからその可能性に備えてトムをパシらせた。おもちゃはキティのために、銃はブリックを撃つために、競馬も2回とも当てた。葉巻も人数分ぴったり。

トムが毎回なんでそれを買うのか目的を聞いてたけど興味本意だったり哲学的なことを理由にしたりとはっきりとした使用目的は明かされていない(ガムはよく分からない(笑))。だけど最終的に買ってきたものが全て役割を持ってる。1回目の競馬の賞金は銃買うための軍資金?になってると思う。ジョーのお金がどこからくるのかってのもギャンブルからかと…。ジョーは国が弱者からお金を巻き上げてそれで世の中がまわってるのを良く思ってない。だからギャンブルで得たお金で新聞全部買い取ったり、その辺のおじいさんにあげたり(トム忘れてたけど(笑))、お酒奢ったり、トムの面倒見たりして人々に返してたんじゃないかな…。

2回目の競馬は間に合わず賞金が得られなかった。もしかしたらジョーはこの賞金でブリックの件を解決し、みんなを守ろうとしたんじゃないのか。馬券を買いに行かせる時に銃を手放そうとした(その辺の強盗にやるようトムに指示した)。これはお金でブリックに手を引かせることで銃の使う可能性がグンと下がったから。ジョーはお金で解決できるという可能性が高いと踏んだのかもしれない。前後するけどお金の話で「自分もそうだ」と言ったのは自分自身もお金に頼ってることを認めざるを得ないと思ってるからかと。しかしトムが銃の件を断った上に馬券が間に合わなかったと結局賞金は得られず。この段階で銃の存在理由がまたできた。

 

ジョー自身も変わることができている

ジョーの周りの人間(酒場にやってくる人たち)はトムとキティを中心に何かしら人生が変わったり達成したりしている。ジョーは酒場の中では客でありながらもそれらの傍観者であり他の客と違って何かを成し遂げるとか何かを得るとかをしていない。ジョーも「何もしていない」と言う。しかし、トムとキティの援助そのものがジョーの人生の変化ではないかと思う。自らキティの部屋に行ったり自分が2人のためのパシリになったり、トムの仕事やキティへの本等…クライマックスのブリックへの発砲が失敗に終わって「結局撃てやしないじゃないか」とへたり込んで自嘲し、自分は変われてないという雰囲気を出すけどそれが全てではなくてもうその前、キティの部屋に自分から行った時点でジョーの変化は起こっていたのではないだろうか。ちなみに発砲は後々キットがやるという可能性が見えたから自分がやろうと決めたけど失敗してやっぱりキットが狙撃してしまった…キットのため、そしてトムとキティのために銃口を向けたこの行為自体に意味があると感じた。

事件が一見落着した後ジョーは酒場を出て明日は来ないと言う。これは自分も自分の人生を変えることができるor変えないといけないという可能性が見えたのとトムを送り出した今、自分がここに留まる理由と先の可能性がなくなったからではないだろうか。狙撃に成功してたらどうなったんだろうなぁ…銃もこれから使う可能性がないと思ってキットに渡した。2回目の馬券購入ができなかった時にトムがまたこれからもチャンスはあるよね?ってジョーに聞いた時にジョーは「それはないかもしれない」と言う。この段階でジョーにはトムとの別れ・この酒場との別れの可能性を察知していたのではないだろうか。だからニックには最後に「それはない」と断言する。①の可能性の話とだいぶごちゃごちゃになったけど、ジョーは早い段階で自分の変化を察知し、ニックの店に来るのも今日が最後になるかもしれないと踏んでいたのではないか。

 

③その他

・ニックも傍観者

主人公のジョーを中心に話が進むが、主要人物でありながらジョー以上に変化を感じることができなかった人物がニックである。店主であり多くの客と関わりを持つニックだがニック自身の変化や物事の達成は無い。もしかしたら彼もジョーと同様傍観者の1人だったのかもしれない。ただ、客の立場のジョーが外の傍観者としたらニックは店主という中の傍観者でまた違った立ち位置から店に訪れるさまざまな人たちの人生を見ていたのかもしれない。

・キットの虚言癖

1幕の中間から終盤にかけて登場し、2幕でもいろんな経験を語るキットだがあれ多分虚言だよね??雑誌でもホラ吹きって書かれてるし…他人の体験談とか。本当のこともあるだろうけど、銃の話とか矛盾が起きてる。ジョーに銃の使い方を教えた時には過去に1度人を撃ったことがあると言ってたけどブリック撃った後には今日初めて人を撃ったみたいなことを言っていた。そんなキットの発言で引っかかったのがキットいわく過去に左足が義足の男に馬の調教を依頼されたという話。深く掘り下げられた話題ではなかったがこの話の義足の男って…ジョー??もちろん虚言なのでジョーと過去に面識はなく店での出会いが初めまして。ジョーも左足が悪くて膝関節とかはあまり可動性がないように見えた(あくまで自分の職の視点も含めた私の見方)。立ち上がり方もそれっぽかった。もしかしたらジョーの左足は義足なのかもしれない。理由は何なのかも分からない。戦争のせいとか?

・銃について

先にも書いたがジョーは発砲に失敗した。しかし、キットから銃の使い方を学んだ時に最後に弾丸を抜く方法を聞いていた。この時弾丸は抜かれていたのでは…?もちろん抜かずそのままでジョーが初めて使う銃を扱うことができなかっただけかもしれない。どちらにしてもジョー自身は自分には銃を持つ意味が無いと悟り、キットに託したのではないか。キットは民間人をコケにする要人を撃った謂わば革命の人物でありこの時代では後々その土地や国から脅威と見做されかねない。だからキットや酒場の人たちを守るためにそこに銃を置いていったのではないかなぁ…この時代のこれからは大戦が起こると聞いたし…

 

とある国のとある街のとある安酒場のとある1日、何気ない日常の中にも自分や自分の周りではたくさんの変化が起こっていて自分がそこでどうするかってのを訴えてるように感じました。それ以上の意味があるのかもしれないし、そこまで意味ないのかもしれないけど私はそう感じました。その変化に対して何かをしてもしなくても間違いではないのかなぁ…そんなかんじです。

 

というややファンタジーな視点が入った考察でした。あれこれ考える内にいろんなことが浮かんできてまとまってませんが自分の中ではまとまりました。

主人公ジョーとMが贔屓してたニックにしか焦点を当てていませんので他の人物にスポットを当てるとまたちがった考えがでてくるかもしれません。最初にも書きましたが作品の背景や予備知識、舞台の考え方とか一切持ってないです(笑)そんな人間の考察ですが読んでくださった方に少しでも違う切り口を提供できればいいなって思います。

 

長い文章でしたが、最後まで本当に本当にありがとうございました。

そして、舞台に関わられた役者さん、スタッフの方々お疲れ様でした!